ever incomplete ずっと未完成

お出掛けしたときの記録

ねえやんについて

シンガーソングライターの安藤裕子さんが好きです。ここ3日くらい、ねえやん(彼女の呼称)の「問うてる」という曲を、朝出かける前と、帰ってきてお風呂入った後くらいに聞いているんですが、あの4分半くらいの間に、毎回無意識に泣かされてしまう。自分でも気持ち悪い。初めてフルで聞いたときは、まぁ古い表現で、ずきゅーん!て感じだったので仕方ないとして。さすがに3日連続泣くってのはおかしくないか。情緒不安定?

ねえやんのことは2003年の「サリー」からずっと好きで、離れられなくなっちゃった。そのころ私は今よりもさらに意固地な高校生で、その存在を知ってからは、やなことがあったりとか、迷ってどうしようもなかったりとか、事あるごとに彼女の言葉と、独特の揺らぎのある声に頼ってしまった。いまは当時と比べればずいぶん有名な人になっているので、少し寂しいような気も、する。

私の数少ない知り合いにもねえやんを知ってるとか、好きだという人が現れ始めた。「問うてる」の話をすると、考えさせられるとか、クラップが楽しいとか、テンポがいい、だとか。泣く、と言うと、どこで?と聞かれる。はっきりどことは言えない。やっぱり、聞く人間によって捉え方も、解釈の仕方も全然違うのが音楽の面白いところ。

ずるい、と思う。ずるいなぁ。4分半で私にできることなんて、考えても思いつかない。私がうまく言えないことも、曖昧な考えも、ぜんぶ言葉にして、自分の声で表現してしまう。才能の違いと言ってしまえばそれまでだけど。今日もうまくいかないなりに一日頑張ったので、お風呂入ってから6回目(さすがにもう、泣かなかった)。